練馬・文化の会 会だより 20-3号 2021年4月5日

練馬・文化の会 会だより

共同代表:有原誠治 大内要三 小岩昌子 小沼稜子 田場洋和 吉田巳蔵 森田彦一
事務局:轡田英夫 TEL:03-3948-5129 FAX:03-3948-5129
(会費などの郵便振替:00150-7-130265 練馬・文化の会)
ホームページ https://nerimabunka.org/

「オリパラ」と「沖縄」―2つの注目ドキュメンタリーを上映
5月1日(土)2時~4時先着順75名ココネリ第2研修室・西、資料代500円

コロナ感染の蔓延のために、世論の半数以上が反対し、外人観光客の観戦禁止という異常事態のなかで、オリンピックだけは強行開催されそうです。
一方では沖縄の辺野古基地は沖縄の民意にさからって、20年かけても基地建設されるメドさえたたないのに、工事が強行されています。これらに焦点をあてたドキュメンタリー2本の上映会が5月1日(土)午後2時~4時にココネリ第2研修室で行われます。
五輪中止の論調は同封の「放送レポート」の二つの論考―「東京五輪中止報じないメディア」(本間龍・ノンフィクション作家)、「大会まで半年:「開催」か「中止」か」(谷口源太郎・スポーツジャーナリスト)くらいです。やはり大手マスコミが五輪で初めてスポンサーに名前を連ね五輪特需を当て込んでいるためでしょうか。こうした五輪の問題点に的を絞って映像でコンパクトにまとめたのがDVD「検証:東京オリンピックー華やかな舞台の裏で」(監督:谷口源太郎)です。
また「ドローンの眼」もドローンをつかっての基地の撮影・取材がギリギリ許されるなかで、制作されたもので、辺野古の基地建設の実態と、最近作られたばかりの先島の石垣や宮古の基地が映されています。(田場・記)

菅原一秀:検察審査会「起訴相当」決定で東京地検は再捜査へ
区民の手で議員辞職に追い込もう! (菅原議員に説明責任を求める会)横山哲也

2月24日、東京第4検察審査会は、菅原一秀衆院議員を「起訴相当」と議決し、3月12日、メデイアは一斉に議決を報道しました。地元支持者や後援者へのカニ、メロン等のプレゼントを繰り返し、さらに香典や枕花代名目の寄付行為常習で、菅原氏は公職選挙法違反容疑に問われ、2019年10月、わずか就任40余日で経済産業大臣を辞任に追い込まれました。
ところが202 0年6月、東京地検特捜部は「あやまってるから不起訴(起訴猶予処分)」いう不可解な「救済」をはかり、菅原氏は9月の自民党総裁選挙=菅政権発足を契機に、次の選挙を意識したモーレツな政治活動を再開、ご存知のように練馬区内のあらゆる町かどにポスターを貼りまくっています。3月12日のマスコミ報道以来、菅原氏は駅頭活動を取りやめ、有権者の前から姿を消したもののわずか5日間で終了、翌週には駅頭立ちを再開しました。必死なのです。
検察審査会の「起訴相当」議決によって東京地検は再捜査を行うことになります。再び不起訴にしたとしても、再度、検察審査会が「起訴相当」と議決すれば、今度は指定弁護士による強制起訴となります。検察の面目が丸潰れとなるため、起訴せざるを得ない状況が生まれたといえます。おそらく検察は、菅原氏に対し「略式命令請求(略式起訴)」を打診すると見られます。菅原氏はこれに同意しません。なぜかというと略式起訴で簡易裁判所で罰金刑が確定すれば、公職選挙法第252条第1項の規定により5年間公民権(選挙権と被選挙権)の停止となり、議員失職に追いこまれるからです。刑の確定から5年間は立候補もできなくなります。菅原氏が略式起訴に同意しなければ、起訴(公判請求)となり、東京地裁で公判が開かれます。
昨年、起訴猶予処分となった際、菅原氏は公選法違反があったことは認めており、前言を翻し公判で否認するわけにはいきません。
公判になれば、詳細かつ多岐に渉る悪質な公選法違反がさらに明らかとなる可能性もあり裁判官の心証は悪くなることはあっても良くなることはないと思われます。「有罪」判決は大いにあり得るのです。
一秀氏は、ほぼ「詰ん」でいます。けれども油断大敵。支持者、応援団の岩盤は、ほぼ動揺と心理的な離反を克服しています。裁判所の審判を待つことなく、練馬区民の手で議員辞職に追い込むことが何より重要です。
夏に向かって、ともにあれやこれやの作戦に知恵をしぼり、発動していきましょう。どこへ行ってもあの顔が貼られている、世にも稀な異様な練馬の風景を変えていきましょう。

武蔵大学永田ゼミ1年生による朗読劇の集い「ALSを考える」
2月11日生涯学習センターホール「ALSを考える」2・11の集い実行委員会柏木美恵子

去年7月、京都のALS(筋萎縮性側索硬化症)の当事者の女性に対する嘱託殺人の疑いで、2人の医師が逮捕された事件をきっかけに、永田ゼミの1年生がALSについて本を読み、コロナ禍のなかでALSの当事者や家族の方たちからオンラインでお話を聞いて、オリジナルの朗読劇を作りました。
その成果をぜひ地域で発表してほしいと考え、<「ALSを考える」2・11の集い実行委員会>を作り、練馬・文化の会と共催で、集いを持ちました。
当日は41名の方が参加して下さり、朗読劇に続いて、日本ALS協会事務局長の岸川忠彦さんからオンラインでお話を伺いました。
12名の学生さんによる朗読劇は、重い障害を得ながら人が生き続けることの苦痛と喜びに、彼らが真摯に向き合ったことを私たちに伝えてくれました。そしてそれは、とりもなおさず、私たちに、あなたはどう向き合うのかと問うているように感じました。岸川さんからは「ALSは障害が進行すと呼吸困難になり、そのままでは死に至る病だけれども、医療と福祉機器の発達と看護・介護の充実で『自分らしく生きることが出来る』」と。
病気になり障害をもっても、一人の人間として自分らしく生きていけたら、病も障害も、それだけで不幸ではないこと。生きている意味を見失わせてしまうのは、社会が抱えているさまざまな「不足」なのだと、改めて思い知らされた夜でした。若い学生さんたちに、心から感謝したいと思います。

武蔵大学永田ゼミ3年生による朗読劇「私たちがみつめた沖縄」
2月21日Coconeriホール(語やびら沖縄もあい練馬柏木美恵子)

 若い人たちがゼミで沖縄へ行き、いろいろな人に会い、沖縄の土に触り、空気を吸い込んだ、その経験を自らの言葉にして朗読劇「私たちがみた沖縄現代史」にした。
沖縄戦で日本兵と多くの住民が避難し、「集団自決(強制集団死)」があったチビチリガマに知花昌一さんに連れられて入った時、彼らは息が詰まるようなその暗闇の恐怖と絶望感を知る。そして、金城実さんとの出会い。「知らないうちに勝手に与えられたものは、ろくなもんじゃない」。
かれらは見て、聞いて知った沖縄の現代史を、「無くす前に、想像しなければ、いつか絶望する日が来る。だからこそ、今、沖縄を通して、自らの将来を考えるべきだ。
過去を顧みて、未来を想像しよう。明かりを守るために。」という思いに繋げる。
この朗読劇の集いは、これまで沖縄のさまざまな問題を地域で考え、発信してきた練馬・文化の会ともあい練馬が共催し、52名の方が足を運んでくださった。
「琉球処分」から今に至る沖縄の近現代史に、私たちはどのように向き合ってきただろうか。沖縄現代史のさまざまな断面を語る若者の言葉を聞いて、自分たちもまた言葉を紡がなければと思う。

文化の会50周年記念「みつがしわ」特別号の編集委員会・幹事会にご参加を!
5月11日(火)午前10時~ 11時半ココネリ第2研修室・西

文化の会が創立されたのは、50年前の1971年で、2021年は創立50周年を迎えます。そこで、かつて会員の会誌として発行していた「みつがしわ」の記念特別号を発行することにしています。
「みつがしわ」特別号は40周年、45周年にも発行していますが、今回の50周年記念号は、文字通り文化の会の時代を画する内容にしたいと思っております。これまでの記念号がA4で50ページ前後でしたので、同程度の内容を目指したいと考えています。
本年10月頃の発行を予定していますが、11日(火)の打ち合せでは、筆者、依頼する原稿容量などを論議します。(田場・記)